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波瀾万丈な雄蜂

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こんにちは、水野です。

前回、ミツバチの社会で一番数が多い働き蜂のお話をしました。ミツバチの巣の中で次に多いハチは雄蜂です。大体一群に1000匹から2000匹いるといわれてます。このミツバチの働きはだだ1つ「女王蜂との交尾」だけです。

雄蜂は大体4月から6月にかけて誕生します。雄蜂は受精卵がありません。また女王蜂は受精卵のないミツバチを意識的に生む事ができるといわれています。また、この時期は流蜜期といわれる(蜜を出す花がたくさん咲く時期)に行なわれる分蜂(一種の巣別れ)のために生まれます。

誕生した雄蜂は25日に成蜂します。その間は働き蜂により、食事を与えられて、ただ巣にいるだけで何も仕事はしません。また、雄蜂は働き蜂よりも体が大きく食事の量も沢山食べるので働き蜂は大忙しです。

そして、ふ化から2週間で空に飛び立った処女の女王蜂を見るや否や、雄蜂も一斉に飛び立ち空中で交尾を行います。交尾した雄蜂はそのまま生殖器をえぐり取られてそのまま息絶えます。

さて、交尾ができなかった雄蜂は巣にもどってくるのですが、そこから地獄の日が始ります。巣の90%を越える働き蜂が雄蜂を巣に入れずに追い出してしまうのです。雄蜂も必死に巣にしがみつきますが、働き蜂の否応無しの攻撃になす術が無く、巣にもどることができず、今まで、働き蜂に餌をもらっていたので餌の取り方もわからずに、そのまま息絶えてしまいます。

多くの男性の養蜂家が働き蜂から追い出された雄蜂が、必死に巣箱にしがみついている姿がとてもかわいそうに思えるそうです。自然界にもこのようなドラマチックな生涯を終える生物がいるなんてとても考えさせられます。