アフリカで大の字

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2015年度のアフリカ経済の見通し4.5%の成長

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こんにちは、水野です。今回は記事のみの掲載です。

【ナイロビ】アフリカの経済成長は断続的で国ごとにばらつきがあるが、今年と来年は成長が加速しそうだ。

 経済協力開発機構(OECD)、アフリカ開発銀行、国連開発計画(UNDP)の3機関は25日発表した2015年版「アフリカ経済見通し」で、アフリカの経済成長率が2015年に平均4.5%、16年は同5%になるとの予想を示した。

 同報告によると、こうしたトレンドは、成長ペースが世界で最も速いアジアの新興国のすぐ後をアフリカ諸国が追いかける状況に戻ることを示唆しているが、その進捗(しんちょく)は一様でなく不安定だという。

 東アフリカは今年の成長率が5.6%となり、引き続きアフリカ経済の拡大をけん引するとみられる。西アフリカは、エボラ出血熱の感染拡大で落ち込んだ経済が目覚ましい回復を遂げ、今年は5%の成長を達成するもようだ。

 しかし、かつて好調な経済を背景にアフリカ経済を主導した南アフリカは、今やアフリカ全体の成長の足かせとなりつつある。今年の成長率は3.1%と、アフリカ全体の平均(4.5%)を大きく下回る見通しだ。南アの下押し圧力の大きさは、南アを除く南部アフリカの成長率が推計4.6%となることからよく分かる。南アは国内総生産(GDP)の規模ではアフリカ第2位だが、直近の見通しは2%成長にとどまる。大規模な労働争議、エネルギー不足、重要な鉱業部門で頻発する停電などが悩みの種だ。

 海外からアフリカに流入する資金は、過去最高の1930億ドルに達するとみられる。今年はアフリカ以外の地域で働く域内労働者からの送金が646億ドルとなり、全体の資金流入額を押し上げるもよう。こうした送金は今なお、アフリカ諸国の対外資金調達手段として最も重要なものとなっている。

 

【アフリカの地域別の実質GDP成長率】14~16年は推計値:(左から)アフリカ全体、南部アフリカ、北アフリカ、中央アフリカ、西アフリカ、東アフリカ

 海外からの民間投資は15年に552億ドルとなり、前年比で10%余り増える見通し。ただ、2008年の664億ドルとの差はまだ歴然で、アフリカへの投資について海外の関心は高まってはいるが、世界金融危機の影響で落ち込んだ分をまだ完全には取り戻せていないことがうかがえる。

 海外からアフリカへの直接投資(FDI)と証券投資(FPI)は、15年に計735億ドル(海外の銀行やファンドによるアフリカ諸国の国債購入を含む)に達する見込みだ。

 

 アフリカ経済は依然として、先進国経済の回復の遅れによる影響に苦しんでいるが、国内でも深刻な課題に直面している。ナイジェリアやアンゴラなどが原油安に苦しむ一方、経済権限を社会全体により均等に付与すべきという国民の要求によって圧力にさらされている国もある。

 同報告は「アフリカの経済成長は足踏みする世界経済と政治的・社会的な対立によって抑えられている」とし、この2年間は、富の配分の改善や雇用・給与に関してより公平な機会を求める市民にあおられる形で、民衆の抗議行動や暴力行為が過去最高水準にとどまったと指摘した。

 国民の生活水準に対する不満が「特に急激な人口増加という観点から、こうした訴えに対する実現可能な答えを示すよう各国政府に圧力をかけている」という。

jp.wsj.com